ヒプノセラピーとカウンセリングの違いについて、よく尋ねられます。
カウンセリングは心の悩みにまつわる相談を受けられる場所である、との一般的な認識が浸透していますが、ヒプノセラピーとはいったい何か？をむしろご存知ない方は実際に多いです。
カウンセリングに来られる目的は、心の悩みや問題を解決をする為に訪れます。

ヒプノセラピーを受けられる方も、心の悩みや問題があって、その原因を突き止めるのが目的は同じはずですが、いったい何が、どんな違いなのでしょうか？
どちらも、心のお悩みや問題解決が目的なのは同じだとしても、その療法や手法は、全く異なる内容なのです。

カウンセリングとは、言葉を選んで相談しながらセラピストとやりとりをし、自分自身が『わかっている＝理解している』部分（顕在意識）において、ものの見方や考え方というフレームの変化を促したり、心の中での気づきや学びを得ようとします。

一方、ヒプノセラピーとは、この自分自身では、まったく『気づくことができない＝理解していない』部分（潜在意識）にある、『頭ではわかっているのに、やめられない問題』原因を見つけ出し、癒す事で手放していきます。

通常、ネガティブな感情や記憶は、自分の無意識（潜在意識）に眠って（保存）いますので、この部分にあるものは『わかっているのにどうしてもやめられない』だけに、根が深く、普段の意識における心がけや努力で自己啓発したりしても、とうてい及ばず、なかなかこの負の連鎖を断ち切り、改善（解決）する事は難しいのです。

また、フロイトの『反復強迫観念』という概念、『仕方なく繰り返してしまう、負の体験や衝動』の原因を探り、これらの原因となった最初のトラウマまで遡り、意識化する事で、肯定的な気づきや学びを引き出せる効果がおおいに期待できます。

カウンセリングは『ものの見方』を変化させたり、自分がそうなのかと、納得のいく気づきが得られても、またすぐに同じような負のパターンを繰り返したり、あるいは別の姿形で問題が起こってきたりと、反復的に露呈され、なかなか思うような結果が出ません。

なぜなら、問題とはこの気がつく事ができない、認識していない部分に封じ込められているため、潜在意識の中に隠された、『自分には価値がない』『自分はどうせ愛されない』『誰にもわかってもらえない』といった、諦めや罪悪感が、自己肯定感を下げている状態で、習慣化させてしまっているからなのです。
罪悪感とはただ悪い事をしたから持つのではなく、トラウマやアイデンティティの根源的な歪みから来る、本来は自分に無関係なのに、どんな事でも自分のせいにしてしまう思考パターンが根付いている為、自罰的傾向が強化されてしまうのです。

それは、人としての自己愛や、自尊心・自己肯定感が、極めて低い状態にあるのです。
この罪悪感というのも実は大きな勘違いであり、この取り違えた罪悪感を排除することで、肯定的な捉え方になるあなた自身になれるのです。
ヒプノセラピーはまさにその深い潜在意識から、トラウマとなった根源を払拭し、アイデンティティを再生する事のできる手がかり、奇跡の宝探しだと思うのです。